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ここはまだ、かたちにならない願いのそば。

――KunioPressという場所について

はじまりの前に

この場所に、「説明」は必要でしょうか?

おそらく──必要ないのだと思います。
けれど、あえて書き残しておくことにします。

ここをひらいたあなたが、
「なぜだかわからないけれど、惹かれた」
「まだ名前のない感覚を抱えている」
「理屈よりも、構造や輪郭に触れていたい」
そんな想いをどこかに持っているなら。

この言葉たちは、あなたの“願いの手前”にそっと触れるための、静かなガイドになるかもしれません。


Webは、願いの構造である。

KunioPressという場は、単なるブログではありません。
ここでぼくが扱っているのは、「記事」ではなく構造であり、
「情報」ではなく願いの骨格です。

願いとは、感情のことではありません。
野心でも、戦略でもない。

それはもっと静かで、輪郭のないもの。
まだ言葉になっていない。けれど、確かに内側で芽吹こうとしている。

ぼくは、WordPressという“かたちを与える道具”を使って、
その微かな鼓動に、構造を編みなおしていく。

この場所は、そんな実験の記録であり、観察日記であり、
そして時折、あなた自身の感覚にも波及する小さな風であることを願っています。


構造から、感情が立ち上がる

Webはメディアではなく、空間である。
そんなふうに思うようになったのは、
ぼくが“ものを書く”よりも前に、“ものを構築する”ことに惹かれたからです。

HTML、CSS、PHP、JavaScript。
それぞれがルールに従って整合し、ひとつの構造体となる。

けれど、その背後には常に、「なぜ、そうしたのか」という小さな決断が無数にあります。
そのひとつひとつに、まだ可視化されていない感情や願いが折りたたまれている

その過程を言語化すること。
つまり「コードの裏にある思想」や、「設計に宿る違和感の声」を拾い上げていくこと。
それがKunioPressの本質です。

ここにあるのは、表に出ない感覚のログです。
コードではない。設計図でもない。けれど確かに“在る”ものの記録です。


曖昧なものたちに、居場所を

ぼくがこの場所で書いているのは、
「まだ確信に変わらないけれど、大切にしておきたい微かな感覚たち」です。

  • ふと浮かんだ設計アイデアの未発酵な部分
  • 誰にも言っていない“しくみ”の好み
  • 論理と情緒のあいだに横たわる、設計の違和感
  • 便利さではなく「自分にとっての腑に落ちる感じ」を探る営み

それらを、“Web”という領域で語りなおす。
そうして、小さな内省を共有可能な構造へと変えていく。

それは「共感を得るため」ではなく、
「言葉にならない何かを、他者と共に観察するため」です。

ここは、まだ芽吹いていないものたちに、居場所を用意する場所です。


わたしについて ──けれど、それは重要ではない

渡邉国生(わたなべ くにお)です。
WordPress開発を中心とした会社を経営しています。
だけどこの場所では、肩書きは意味を持ちません。

なぜなら、KunioPressはわたしの発信の場ではなく、願いの構造を耕すための庭だからです。

“誰が書いたか”よりも、
“何が立ち上がろうとしているか”に焦点を置いています。

ぼく自身も、ここではプロトタイプのようなものです。
完成された語り手ではなく、
試行の途中にある一構造として、静かに息づいています。


KunioPressの姿勢

この場には、いくつかの非・明文化ルールがあります。

  • 正解ではなく、輪郭を探す
  • 実用性よりも、なぜその設計にしたかを大切に
  • 曖昧さを排除せず、思考の途中を晒す
  • 感情の上澄みではなく、構造に染み込んだ“気配”に耳をすます
  • Webは人の願いを構造化する営みである、という前提から離れない

その結果として生まれるものは、ブログ記事であったり、
設計ノートであったり、ひとつの問いであったりします。

すべては、「まだ名前のない何か」を
この世界に存在させるための小さな構築です。


ここで出会う、あなたへ

ここまで読んでくれたあなたは、
おそらく“まだことばにならない願い”をどこかに持っている人です。

それが、どんなものであっても構いません。
ここは、あなたのその願いがかたちになる前に、そっと置いておける場所であってほしいと思っています。

もし、何かが心の奥で芽吹きそうなら──
その“まだ感情未満のゆらぎ”を、否定せずに見守ってあげてください。
KunioPressは、その営みに寄り添う構造体として、ここに在ります。


終わらない、はじまりとして

最後に。
この場には、終わりも完成もありません。

常に、途中。
常に、未定義。
常に、手のひらの中にある微かな感覚を拾い上げながら。

あなたが、ここでなにかを感じたなら──
それが、すでにこの庭の一部です。

ようこそ。
ここは「まだ言葉にならない願い」が、静かに息をしている場所
KunioPressへ。

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